ドクターブログ

当院では2017年5月に胃カメラを導入しました。2017年度は私がまだ週の半分しか勤務していませんでしたので、十分な検査を行うことができませんでしたが、2018年4月から副院長として常勤するようになってから件数も少しずつ増え、昨年度は151件施行しました。そのうち福山市の胃がん検診として胃カメラを行ったのが27件でした。食欲低下や胃痛、胸やけなどの症状を認めた時に私の方から胃カメラを勧めたり、患者さんが検査希望されて行うことが殆どです。しかし、私としては胃がん検診として検査を希望される方をもっと増やしていきたいと考えています。

胃癌はヘリコバクターピロリ菌感染が原因で生じることが殆どで、原因が明確になっている癌です。胃カメラで慢性胃炎や胃潰瘍を認めた時は、保険診療でピロリ菌を調べることができます。すなわちピロリ菌を調べるためには、胃カメラ検査をすることが必要となります。

患者さんに胃カメラを勧めると、多くの方は『一度はやってみたいと思ってはいるけど、胃カメラはしんどそうだからやる勇気がでない。』と言われます。胃カメラでつらいのはカメラが舌を乗り越えて進むときに嘔吐反射が強く出る時と、のどから食道に入る時です。検査のとき医者は患者さんに向かって、『リラックスして下さい』、『のどの力を抜いて下さい』と声をかけることがありますが、患者さんとしてはそんな簡単にリラックスできませんよね。私自身も前に胃カメラを受けた時にガチガチに緊張して、力入りまくってました(T_T)。のどの反射も文字通り反射なので、自分ではどうすることもできません。それでは胃カメラを負担なく受けるためにはどうしたら良いでしょうか?やり方を工夫することで、検査の苦痛を和らげることができます。上手くやればまったく苦痛を感じることなくすることも可能です。当院での胃カメラのやり方と私が検査するときに注意していることを次回書きたいと思います。

≫ 胃カメラの苦痛を少なくするために ~鎮静剤の使用について~
≫ 胃カメラの苦痛を少なくするために ~経鼻内視鏡について~

当院の胃内視鏡検査について詳しくは、以下をご覧ください。
≫ 胃内視鏡検査